単身赴任?家族連れ?人事異動による決断

上場企業をはじめとする大企業に勤める人ほど、人事異動による転居が必要な転勤の確率は高いでしょう。単身者の場合は、会社の辞令に伴う転勤先がどこであれ比較的身軽に移動することが可能ですが、配偶者や子供がいる場合転居は容易なことではありません。
特に、配偶者に仕事がある場合や、子供の学校の転校が伴う場合は尚更です。一般的に家族はなるべく一緒に暮らしたいと思う人が多いようで、子供が小学生未満の小さいうちは家族と共に転居することもありますが、中学生以上になると受験なども関係してくるため、単身赴任を選ぶことが多いです。
配偶者が子供とともに暮らし単身赴任を選択する場合、かまどが2つになるため出費がかさみますし、帰省による交通費もかかることになります。これは、家庭にとって負担が増えるといえます。
最近では人事異動に伴う転居を必要としない、エリア限定職を導入する企業も増えています。子供の事情や介護の必要性から、転居を選択できない家庭向けに作られたものです。
給料面などの待遇は転居を伴う総合職に対して劣る分、家庭の事情を優先できるメリットがあります。また、配偶者が同じ会社に勤務している場合、片方の人事異動によりもう片方が退職を迫られることがあり、それは会社としても優秀人材の損失につながります。
そういった事態を防ぐために配偶者の転勤に伴い、パートナーを通勤可能な同エリアの支店に配属するなどの措置を施す企業も見られます。夫婦それぞれが仕事を持ち活躍するため、家庭を大切にするために今後そのようなシステムを導入する企業が増えれば、働く世代に希望を与えることになるでしょう。